同じクラスで受講をしていた僕より少し年上の女の人がいました。
それほど仲が良かった訳ではないですが、気さくな人だったので時々軽く話をする
ことはありました。
理由は忘れてしまいましたが車通学していた僕が、帰る方向が同じだった事もあり
電車通学だった彼女の家まで送っていく事になりました。
その時は、確かコンビニでグミのような物を買ってくれ
「今日は送ってくれてありがとう」とお礼を言われ、僕も
「大丈夫やで」とその場は何事もなく終わったのですが、
翌日から、当たり前のように車に乗り込んでくるようになりました。
同じ方向といっても彼女の家は僕の家を過ぎて、そこからまだ片道20~30分は
かかる距離です。
僕は段々とストレスになって来ていたのですが、断り辛い雰囲気もあり仕方なく
送っていく日々がしばらく続きました。
その日は夕方からバイトのある日でした。講習が終わって直接向かわなくては
間に合わなかった為、車に強引に乗り込もうとして来る彼女に
今日は送れない事を伝えたところ、
彼女は「えー、じゃあもういいわ!!」と車のドアをバタン!と強く閉め怒って
行ってしまいました。
善意で何度も時間とガソリン代を使って送った事が、正当な理由があっても
一度断ると全てが無かった事になる‥。感謝のない人間、
そんな人がいるんだ‥。てか、考えたらそんな人多いよな‥。
それまでは、気が弱くお人好しで断れない性格だった僕は
断る事も大事だと心底思い知らされた事件でした。
以降、僕は優しさや善意は相手をしっかりと見て、必要な分を自分が無理の
ない程度でというのが僕の絶対的なスタンスになりました。